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今回は賃貸不動産のデューデリジェンスについてです。ライターの方の実体験を通した有益な記事をお楽しみ下さい。

賃貸不動産のデューデリジェンス

賃貸不動産を購入したり開発する場合、当然投資に見合う収益が見込めるのかどうか、綿密に検討する必要があります。 まず真っ先に考えることはその物件が幾らで購入できるのか、今(開発する場合には完成後に)幾らの収入が入ってくるのか、不動産投資を志す方は必死で考えることでしょう。
しかし一歩進んで考えるときには、単純に売買代金だけでなく購入するためにかかる経費(建物等にかかる消費税、仲介手数料、不動産取得税、登録免許税、登記手数料、印紙税等々)を考える必要があります。
これらの費用に加えて場合によってはデューデリジェンス費用を勘案する必要があります。というよりも、デューデリジェンス費用は是非見込んでおいて頂くべきだと思っています。
デューデリジェンスとは、直訳すると「当然払うべき注意・努力(Due diligence)」といった意味で、不動産価値の精査、あるいは適正な評価手続きを行うための事前の調査・分析を指します。
最近は単に「デューデリ」と略し、物理的(建物についての遵法性や耐震性、長期修繕費用の概算や、土地についての土壌汚染リスク調査など)な精査、法律的(権利関係など)な精査、経済的(特に将来的な収益性や市場動向)な精査を総合的に行うことを言います。
賃貸不動産は特定分野に精通したプロが考えれば成功するという訳ではありません。建物を賃貸するからと一級建築士が見ても収益性については分からないことが多く、不動産だからと不動産鑑定士が見ても長期的な修繕費がどの程度必要になるのかについては全く分からないのが一般的なのです。
従って特に新たに不動産投資を考える時には、様々な専門家の意見を多角的に見てもらうデューデリジェンスは費用を惜しまずにやっておくべきだと思います。

デューデリジェンスの中でも特に重要なものは「物理的な精査」です。
特に専門知識が必要であり、有資格者や専門会社にレポートを出してもらいます。エンジニアリングレポート(ER)と呼ばれるものです。
主に

  1. 建物状況調査結果(主に建物の劣化状況、管理状況の良し悪しを確認します)
  2. 遵法性調査結果(主に建物が関係法令に適合しているかどうかを確認します)
  3. 建物環境リスク調査結果(主に建物内に有害物質が存在するかどうかを確認するものです)
  4. 修繕更新費用算定(主に将来見込まれる修繕費用について算定するものです)
  5. 再調達価格算定(主に新たに同様の建物を建築した場合にかかる費用を見積もるものです)
  6. 土壌汚染リスク評価(対象土地の土壌汚染の可能性を評価するものです)
  7. 地震リスク評価(主に地震が発生したときの建物の倒壊リスクについて評するものです)

などから構成されるのが一般的です。

どの項目も素人には判断がつかないもので、かつ不動産を保有する上でまたは売却する際にかかる費用に大きく影響するものです。
既に保有している物件であっても普段は気付かないような問題点が実は潜んでいたりするものですので、是非機を見てデューデリジェンスを行うよう心がけるのが賃貸不動産といい関係を続ける秘訣ではないのかと思います。